ラビスタ函館ベイの新たな挑戦、地域発展に期待
函館市ベイエリアのシティホテル「ラビスタ函館ベイ」の新館である「ラビスタ函館ベイアネックス」が今月秋ごろにオープン予定だ。コロナ禍の逆境に負けない強い意志がうかがえる。
(北山創一朗・佐々木樹・佐川優花)
朝食ランキングで日本一を獲得するなど、多くの宿泊者を引き付けてきた同ホテルは、直近ゴールデンウィークも満室が続いた。そこで、さらなる宿泊客を獲得しようと、よりリゾート感を増した新館を建設する運びとなった。建設にあたっては、同ホテルの運営会社「株式会社共立メンテナンス」の経営方針が大きく影響している。「弊社は、成長を止めないことを第一に掲げている」こう語るのは、同ホテル佐藤湧将料飲支配人代理である。どのような試練があっても、1年に1棟は新館を建設している同社は、今年4月にも東京に、ラビスタ東京ベイをオープンさせた。今回の新館「ラビスタ函館ベイアネックス」は従来のラビスタ函館ベイのセールスポイントを踏襲しつつ、より高級感を持たせた仕上がりになっている。
(上記写真は、ラビスタ函館ベイ本館)
また同社は、地域への密着も欠かさない。今回の新館のみならず、同社が新館を建設したり、運営をしたりする際は、必ず地元の人々との関りを重視し、地域から信頼され、必要とされるようなホテルづくりを心掛けている。函館エリアに於いては、朝食で使用する食材の多くを道南地域から仕入している。地元産のイクラを使用するホテルも函館市内ではここだけだ。物価高騰傾向が続く今日だが、手を引く様子は全くうかがえない。この新館の誕生は、函館市の観光産業の振興への期待がかかる。
しかしながら、函館市の観光産業には、課題も残されている。2021年度の来函者の52.3%は日帰り客によるものだ。宿泊施設が急増する函館市であるが、そのキャパシティ増大とは裏腹に、半数以上が宿泊施設を利用していない。観光庁によると宿泊を伴う国内旅行者の観光消費額は、宿泊を伴わない旅行者の観光消費額の約3.3倍である。来函者にいかにして日をまたいでもらうかによって、函館市の地域経済を活性化させることにつながる。観光地の発展と宿泊施設。ラビスタ函館ベイアネックスの誕生が、来函者の魅力となれば、観光資源と地域の相互成長のきっかけにつながるだろう。
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