今年度もクリスマスファンタジー開催、道産トドマツのツリーが夜空を飾る

 今年で25回目を迎える、冬の函館を代表するイベントである「クリスマスファンタジー」が函館市末広町の金森倉庫群周辺で開催され、連日観光客で賑っている。同イベントは12月1日から12月25日まで毎日開催されており、16時から22時まで、巨大ツリーのライトアップを楽しむことができる。新型コロナウイルス感染拡大に伴って、中止されていたスープバーが3年ぶりに再開され、多くの人が寒空の下、様々な種類のスープを味わっている。スープバーは函館で営業を行っている、ラーメン屋、居酒屋、カフェなどがそれぞれの特色を活かし、全店舗合わせ10種類のスープを1杯600円で販売している。

同イベントは1998年に第1回が開催され、今年で25回目である。開催前年の1997年に世界各国の星形城郭所在都市が一堂に会する第1回星形城郭サミットが開催された。その際にクリスマスファンタジー提案者である函館青年会議所理事長であった星野勉氏が、姉妹都市カナダ・ハリファックス市のフィッツジェラルド市長に、もみの木の寄贈をお願いしたことが始まりである。実際に青年会議所のメンバーがハリファックス市を訪れ、同市議会の了承を得た。以来、毎年18.000Kmも離れたハリファックス市よりもみの木が送られるようになった。もみの木は「幸せを呼ぶ もみの木」と呼ばれ、「形がよく、装飾がしやすい」と函館国際観光コンベンション協会の土田氏は述べる。2003年には外注によってもみの木が使えないというハプニングもあったという。2020年度よりコロナウイルス感染拡大の影響や、世界の物流の影響を受け、道産のトドマツを使用している。そのため、今年度はカナダ・ハリファックスパネル展が金森洋物館で開かれ、ハリファックス市の町並みなどが写真パネルで紹介されている。

 第1回の1998年度から12月の函館市における観光客数は増加しており、1997年は約15万人、2019年には約40万人に及んだ。2020年度はコロナウイルスの影響で約16万人と落ち込んだが、昨年度は約28万人と再び盛り上がりを見せた。

 同イベントの今後の開催にあたって「企業の協賛が厳しいことや、物価が高騰していることにによって、開催費用繰りが難しくなっているため、新たな収入源を見つけるか、支出を減らさなければいけない」と土田氏は述べた。

函館ジャーナリズム

北海道教育大学 函館校の二年生による『地域プロジェクト』という活動の中で、函館市内のニュースをまとめました。

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