環境問題

 今年の夏休みに、地元の海に友達とドライブをしに行った。快晴で透き通った空と海の波風はとても心地よく、とても穏やかな場所だった。浜辺を歩いていると、波に打ち上げられた大量のごみを目にした。その中多くはプラスチックごみであり、近くには、これを食べて死んだ親子の海鳥の死骸がいた。親からプラスチックをエサとして与えられ、消化できず体内に残り、そのまま餓死してしまったのだ。光景に、私はひどく胸を痛めた。

 近年、この問題が大きく取り上げられている。この人工ごみが環境を汚染し、生態系に大きな影響を与えるからだ。SDGsでも解決すべき課題の一つとしてプラスチックごみの削減が挙げられている。世界中でこのまま使用量が変わらなければ、2050年頃には海洋生物よりも多くなると予測されているのだ。また環境だけでなく、私たちにも影響を及ぼす恐れのマイクロプラスチックがある。これは私たちの生活するいたるところにある。それが飲食を通じて、体内に入り、蓄積していくのだ。

これら問題の対策として、日本では、コンビニエンスストアやスーパーなどでもレジ袋の有料化をしたり、プラスチックストローから紙ストローに代わったりなどが行われている。この対策によって、すぐに大きな変化がもたらされるわけではないが、環境汚染の防止に向けた大きな一歩とされている。

しかし、このままの活動でいいのだろうか。環境問題への対策は、世界各国で行われているが、国民一人一人の意識の変化まで及んでいるのか疑問である。特にビニール袋の有料化は、不便だと感じる人も多くいる。私も海鳥の死骸を目にするまで、レジ袋の有料化は不便だなとしか感じなかった。また以前から4R政策など行われてきたが、ごみの増加は止められていない。この人工ごみが、間接的に他の生態系に大きな影響を及ぼしている現状を、私たちはもっと知るべきだと思う。

函館ジャーナリズム

北海道教育大学 函館校の二年生による『地域プロジェクト』という活動の中で、函館市内のニュースをまとめました。

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