函館学生食糧支援「もってけ市」 コロナ禍における学生の貧困の現状


 新型コロナウイルスによる貧困は、深刻な問題となっている。この状況を受けて学生食糧支援プロジェクトは、年5.6回函館市内の大学で『もってけ市』を開催している。
 第1回もってけ市は、2020年11月に函館校にて行われた。函館校に非常勤講師として務める田中教授が、学生がコロナ禍での食料不足に困っていると聞き、支援をしたことがもってけ市のきっかけであるという。 


 このイベントでは、道南の中小企業を中心とした企業や農家から寄付された米や野菜、レトルト食品などの食糧が学生に配布される。アルバイト収入や仕送りの減少等によって困窮した学生にとって重要な食糧調達の場となっている。

  また、食料を配布する側でも、一部学生をボランティアとして動員している。過去にイベントが開催された大学では、学生ボランティアと、食糧を求めてやってきた学生との交流も見られた。

函館学生食糧支援プロジェクト代表であり、建交労函館支部に勤める鈴木 亙(すずぎ わたる)さんは、「コロナによってバイトのシフトが減った等の理由で、学費や生活費を稼ぐことが出来ず、大学を辞めた学生もいる」と言う。コロナによる貧困からいまだに抜け出せず、学生支援を必要としている学生は多いようだ。

 今後の学生支援では、もってけ市以外の支援を考えているそうだ。奨学金の支援や、花見などの学生同士の交流の場を設けることを想定しているとのことだ。

 また今後の食糧支援では、運営を学生主体にすることを意識していると鈴木さんは話している。他の学生を仕切るトップの立場を学生に任せることで、学生自身もよい経験ができるだろう。
函館ジャーナリズム

函館ジャーナリズム

北海道教育大学 函館校の二年生による『地域プロジェクト』という活動の中で、函館市内のニュースをまとめました。

0コメント

  • 1000 / 1000