函館の観光 回復の兆し


        コロナ禍で大打撃を受けていた函館の観光業界だが、今年度は前年に比べてやや訪問客が増え、緊急事態宣言の解除もあって回復への期待が高まっている。
 
        コロナ禍において観光客は減少し、観光業界は大打撃を受けた。令和2年度に函館を訪れた観光客は、約310万3千人であり、前年度比約226万6千人(42.2%)の減少となった。
 
        こうした状況下で政府がおこなったGO TOトラベル政策は、函館市内の観光地に恩恵をもたらした。GO TOトラベルに限らず、道や函館市が独自におこなった支援金の支給等も効果があったという。
 
 3度目の緊急事態宣言が解除されてからおよそ2か月半経過した現在、函館の観光は回復傾向にある。実際に、令和3年度上半期に函館を訪れた観光客は、約200万人で、前年度上半期の約184万1千人と比較すると約15万9千人(8.7%)の増加となった。
 
        とはいえ、変異体ウイルスの影響により外国人観光客の集客は困難であるため国内からの観光客が増加しているに過ぎない。宣言解除以降、修学旅行の児童や生徒、卒業旅行の学生が増えている。
 
        函館市は1月4日から、市内での宿泊を伴う商品の宿泊料金等を助成するはこだて割が開始され、観光需要の早期回復が図られる予定だ。
        コロナ禍での激動はあったものの、朝市の松田さんは「娯楽としての旅行のあり方・価値自体は変わらない」「コロナ禍が収束すれば観光客は戻ってくるだろう」と話している。人々の旅行・観光へのニーズがいつでも絶えないからこそ、コロナ禍が完全に収束するまでの付き合い方を模索していく必要がある。

函館ジャーナリズム

北海道教育大学 函館校の二年生による『地域プロジェクト』という活動の中で、函館市内のニュースをまとめました。

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