道内唯一の国指定文化財庭園で見る、幻想的な紅葉


  函館市見晴公園にある香雪園で、10月16日から11月7日にかけて、はこだてMOMI-Gフェスタが行われている。このイベントは2009年(平成21年)から行われているもので、紅葉をライトアップして、普段と違う幻想的な景色を楽しむことができる。 
   香雪園は、函館市の民間の財産家であった岩船峯次郎氏が、明治31年頃から造成した本格的「風景式庭園」で、当時は岩船家の別荘として使われていた。ガラス張りの温室の中で、北海道では見られない暖かい気候の国・地域で見られる植物が育てられていた。戦争などの影響により使われなくなっていった別荘を函館市最大の総合公園としたものが、見晴公園だ。 
   2001年(平成13年)には、文化財保護法に基づく「名勝」の指定を受け、「旧岩船氏庭園(香雪園)」の名で北海道内唯一の国指定文化財庭園となった。指定されてからは、観光目的の人だけではなく、各地の庭園を見てきた人が、庭園を目的として来ることが増加しているという。 
年末年始以外、毎日手入れが行われている。落ち葉や折れた枝、危険な枝などの撤去をだけを行なっており、自然そのものの香雪園の景色を楽しんでもらいたいという、心遣いが伝わる。 

 香雪園のおすすめの見方としては、季節や時間帯によっても景色が変わってくるので、ゆっくりと時間をかけて、いろいろな場所をじっくり見ることで、それぞれの景色の魅力がわかるのではないかということだった。 
当時の庭道具が置いてある板倉という木造の建物や、7月中旬にホタルを見ることができるホタル池がある。香雪園は北海道では見られない植物も多数育てられているので、コロナウイルスの影響が落ち着く頃には、道外や海外の人も再びたくさん訪れるだろう。 

 来園者は、平日はウォーキングやペットとの散歩をしている人や家族連れがほとんどだという。また、土日・観光シーズ ンでは道外・海外の観光客が多いそうだ。 

 しかし、コロナの影響で道外・海外の観光客はいなくなった。 コロナ前はイベントの際にミニコンサートも行っていたが、現在はできていないという。 

 香雪園では園亭で茶室を、緑のセンターで研修室を貸し出し している。茶室は20畳ほどあり、茶会などが行われている。一 方で研修室はサークルや展示会に貸し出しされている。 
  茶室(有料)と研修室(無料)は、午前9時から午後17時まで 利用することができる。皆さんもぜひ、紅葉の美しいこの時期に、香雪園に足を運んでみてはどうだろうか。 

函館ジャーナリズム

北海道教育大学 函館校の二年生による『地域プロジェクト』という活動の中で、函館市内のニュースをまとめました。

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